尻高山・高壺山・砲台山総合概念図

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    大楠から牧ヶ岳南の鞍部に出て、北進すれば牧ヶ岳、太華山へ、南進すれば水谷山を経て本浦に出ます。太華山のバリエーションルートの一つですが、南進して水谷山方面へ進むと森の中のパノラマ展望ルートになります。大楠から鞍部までの画像を掲載しています

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2012年2月17日 (金)

(新)古を訪ねて笠戸アルプスを行く 1 笠戸特設見張所(笠戸島電波探信所)遺構について

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高壺山から火振り岬に向かう南西尾根上に、深浦聴音探照所に係る遺構(兵舎、探照灯、指揮所、聴音機)がある。これとは別に笠戸島電波探信所があったことはFatherのHPさんで知っていた。

徳山警備隊が呉警備隊から分離独立後、他の聴音探照所が徳山警備隊のリストに計上されているが、なぜか深浦聴音探照所の名前は消える。一方、呉警備隊のリストには笠戸島電波探信所が計上され、終戦時の笠戸特設見張り所の引渡目録には3式1号3型(通称13号)1基、2式1号1型(通称11号)1基の電波探信儀が計上されている。

 おそらく、電探の遺構は稜線から南東方向に伸びるヤブ尾根上にあると考え、2年前、岳友G氏と踏査するも石組はみつけるも遺構はみつからず保留となっていた。

 その間に、探照灯及び聴音機の基礎を電波探信儀の基礎とする複数の見解を目にする機会があった。

 今回、203ピークが大きく切り開かれたのを契機として、高壺山・砲台山周辺の4つの擂り鉢状の地形を確認し、その中にある円形コンクリ基礎3つ(203ピークの20mクレーター内は現在未発見)の写真を撮影し識者に鑑定を仰ぐと共に、近隣の室積特設見張り所、水谷山砲台、北山砲台の関連遺構と比較調査した。この結果、203ピークの北側が探照灯、南側が聴音機、南西尾根の北側が探照灯、南側が聴音機の遺構であることが確定した。

 このため、冬枯れの間に再度、電波探信所を探すことにした。最初に、前回のヤブ尾根の石組み箇所を踏査するも遺構は見つからず、更にヤブ尾根の先に下る踏み跡を怪しいと考えたがあまりのシダの濃さにシダを叩いた杖が折れ撤退。さらに怪しいと思われる地点を周回し別の興味深い遺構(別稿予定)もあったが、肝心の遺構は見つからない。

1日目全く成果がなくこれは無理といったん断念するも、どうしてもあと1日と翌日再踏査。前日のシダの森に再突入するも急降下しており、シダの先もシダで断念。

識者に11号電探の基礎の形状および草が生えていないような平たん地に多いというアドバイスをいただき、探すも、どこも雑木が茂って適地がない。しかも、電波探信儀の特性から既存の遺構から離れているはずと考え、探すも、条件に合致する平たん地に遺構はなかった。

一方、子どもの頃、電波探信儀等を兵隊に見せてもらった古老から、「海が見える小さな段状地形の所から見た。探照機、聴音機は道の右側、電探は道の左側にあった」という証言を得た。現在の登山道では、探照機壕は道の左側にある。

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だが、ふとみると、探照灯壕の左側に昔の道の痕跡があり、その道は現在の登山道と合流している。登山道の左を見ると、探照灯壕から約10m南に2段の狭い平たん地があった。画像右が現在の登山道、少し進み左側に平たん地がある。下段の平たん地は雑木が少なく後ろの崖は明らかに削平されている。

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ふと足元をみると、排水溝のようなコンクリを発見。

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さらに前方の崖際にコンクリ基礎の外縁が露出していた。 

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そして、中央付近にアンカーボルトを確認。コンクリ基礎はかなり大きく最初は要員詰所かと思ったが、指揮所は20M先で近すぎその可能性は少ない。探照灯に近いので管制機の遺構だろうと思い、落ち葉を払い基礎を追うと多角形状に見える。しかし、電探以外の遺構でも外周が多角形状の下段の基礎を持つ物があり、確信が持てず。一方、土中からは不明の部品が出土する。あまりに探照灯に近く、管制機のギアは確認できないものの、やはり管制機の可能性が強いだろうと下山するが、帰宅途中にあの排水溝は11号電探特有の配線溝ではないだろうかと思いあたり、帰宅後、FatherのHPさんの他の電探の実例を見て、電探基礎の外周の径と内周のアンカーボルトの径を間違えていたことに気づく。そうであれば、電探の可能性が高い。満足な写真のない中、粗末なスケッチだけで11号電探の基礎にほぼ間違いないと識者から御教示いただいた。

その後、3日連続で雨が続き、じりじりするも、4日目、新たな調査メンバーを加え、落ち葉をはらい、遺構を精査して、径580cm正八角形の外周基礎の中に径210cm正八角形の範囲に8本のアンカーボルトが間隔81cmで配置され、幅41cm長さ130cmの配線溝、配線溝近辺に配線取り回し用と思われる、深さ1m以上の円形穴を検出し、11号電端の基礎と確認した。

管見では、県内で確認された11号電探の基礎としては、周防大島町嘉納山山頂の嘉納山特設見張り所(多くの山のHPでこの遺構を陸軍高射砲台遺構としているが誤り)に次ぐ2例目ではないだろうか。Fさん、ありがとうございました。

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ひもを巻いているのがアンカーボルト。2列のコンクリ外縁が配線溝。

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配線溝左側の木を刺している場所に径20cm深さ1m級の穴有り注意

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出土した遺物

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樹間越しに海が見えている?昔はきっと見えただろう。


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山行上の注意

1 この尾根の登山道はスカイ・ハイキングコース等の一般的な登山道ほど整備されておりません。

2 必ず、この登山道の経験者と同伴してください。

3 テープの張られた登山道以外の部分の通過は崩落、転落の危険性があります。必ず、登山道を通りましょう。

4 火振り岬には行けません。必ず、聴音機の所で折り返しましょう。引き返さないと事故又は迷走によるヘリ出動事件の危険性が大です。