尻高山・高壺山・砲台山総合概念図

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2014年12月29日 (月)

周防大島 佐連山の戦時遺構について(3)

平成26年12月23日、岳友G氏より、先日の下りに使ったルートでもう一度登ろうではないかとの提案があり、すぐに賛成。G氏は、先日もこのルートの感じのよさにいたく感心されていたのでもう一度のぼるのではないかという予感がしていたがそのとおりだった。小生も落ち葉積もる道や疎林が気に入っていた。前回は、古いテープはあるものの、はたして麓まで続いているか危惧しながらの山行だったが、今回はその心配はなく楽である。詳しいルート案内はG氏のブログ「山へgomen...山口県の山歩き記録」をご覧ください。

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登山口Img_0905

鞍部。右にストラップが舞っている。

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なかなかいい感じである。

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岩場もある

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広い平坦地に出た。

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弧状の土塁

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後方の削られた崖。土塁と崖で環状になっている可能性から、聴音機壕とも考えたが、平坦地の端部は土塁部分を除きまったく水平で、空き地は落ち葉が厚く積もっており、コンクリの反応は検知できない。

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むしろ、長方形の2辺とおもわれる落ち込みが目に付いた。スケールが落ち込み部分。このような落ち込みは、建物周囲の雨滴の落ち込みあるいはトレンチが埋まった可能性が強いので何らかの構築物があったのではないかとおもったが、基礎はまったく発見できず謎である。

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後方の崖を上がり尾根にでると、周囲を石組みが囲い。その下の段にも石組みが見える。

この石組みの先はかずらの原野となっている。

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石組み中にモルタル片が混在する。

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これは下の平地だったか、上の尾根だったか、忘れてしまったが、尾根上はやや盛り上がっており、建物が建っていた可能性は低い。

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平坦地を出ると、尾根を少し削り、退避スペースらしきものがある。その前に、隅丸型の集水枡となぜか甕がある。

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尾根裾を長さ20m幅1,5mのコンクリ舗装がある。

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コンクリ舗装端。奥の崖側に低い石組みがある。

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尾根を削って建物の基礎と、前方に鉄塔の基礎とおもわれるものが2基ある。

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基礎には径12cmの穴が斜めに開いている。接続用の鉄板1対が残っており、径1,5cmの穴がある。この鉄板の角度は60度である。2基の基礎の穴の方向は対称的ではなく、手前側の基礎の方が建物に対して開いている。

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何らかのポールが接続されていたとおもわれるが、2基だけでは自立できないので、後ろの建物に接合されていたのだろうか。

Photo図には記入していないが、前面左側に石積みの排水溝がある。

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建物の先の尾根をあがると石組みによる段上地形が2段あった。尾根の右側はかずらの原野で踏査不能である。

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ここで、尾根裾を探索していたG氏より「水槽がある」との声があがる。前回の山行後、空中写真をよくみると、尾根の西側に水平道と遺構があるように見えていたので、建物のすぐ上の尾根からも水平道を探索してもらったが、その時はみつからなかった。2箇所目の地点で尾根を大規模に削平した空き地が存在した。一見して、トイレ遺構としたが、水槽かもしれない。

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ふと、目をあげると、前方かなたに夢幻のようにレンガ建物がみえた。「あ、あれは~」と大声をあげた。入り口。

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レンガ建物は結構みてきたが、外壁にスリットらしきものが入った建物は初めてで、凄い存在感がある。このような外壁は「FatherのHP」さんを参照すると、亀ヶ首防空砲台の指揮所にあるようだ。

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右側面

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集水枡と奥は流路とおもわれる

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左側面。手前に建物基礎

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その前方に集水枡。

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建物基礎は2つの間に分かれている。

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建物内側。外壁のスリットと見えたものは内側に貫通していない。奥に窓。底面に屋根として使われていた物か不明なトタンが置かれている。中央部に何らかの台座とおもわれると基礎がある。この建物には庇が一切ない。また、奥に窓があることや、間口の狭さ、天井がないことから、油脂庫ではないとおもわれる。あえて、推測すれば、発電所付属建物かとも思えるが、発電所特有のコンプレッサー基礎や冷却水槽が存在しないことから疑問である。敷地の割りに建物のスペースが小さく、あるいは、建物に気をとられ、他の基礎を見逃しているのかもしれない。

Renga

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この平地後方の崖は約10mで、大規模土木工事だったとおもわれる。

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尾根裾の水平道。レンガ建物方向を振り返ったところ

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尾根に戻り、上に上がると探照灯基礎がある。レンガ建物はこの尾根の左下直下になる。

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後方に、平坦地がみえる

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この平坦地が管制機の有力候補地と推定したが見つからなかった。

Sarenmap

以上のことから、現時点で、この遺構群は、南東尾根250m周辺付近に上図のように分布しているとおもわれる。兵舎が発見できないことが不思議だが、一番下の広い平坦地あるいはその上の石組み尾根でないとすると、踏査不能な領域に残存しているのかもしれない。今回、われわれは今まで知られていなかった戦時遺構を初めて確認した。識者の追加調査の結果を待ちたい。

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2日ぶりに山頂に着いた。戦時遺構は別にしても、いい山だった。平成27年は佐連山の山開きの年になるかもしれない。

今回の山行にあたり、いつものように的確なルートファインディングをしていただいた岳友G氏と戦時遺構に関する的確なアドバイスをいただいたFatherさんに謝意を表します。